Press Release: 光合成の効率を調整するタンパク質、カルレドキシンを発見-光合成生物の酸化ストレスを減らす影の立役者-

大阪大学蛋白質研究所の栗栖源嗣教授らの研究グループは、ドイツ・ミュンスター大学のマイケル・ヒップラー教授らとの共同研究により、光合成の効率を調整するタンパク質を新たに発見し、その構造解析と、構造に基づいた機能解析に成功しました。

 

光合成反応は、地球上の全ての生命体を支える重要な反応です。植物や藻類は、生育地での光環境の変化にあわせて光合成機能を最適化させ、有害な酸素 化合物による酸化ストレスを減らす対策を個別に発達させてきました。しかし、生育環境の多様性に対応してその仕組みは複雑で多岐にわたり、全容は解明され ていません。

カルシウムは光合成の酸素発生過程における必須の元素であり、強光適応に重要な役割を果たすことが分かっています。今回、栗栖教授らが発見したタンパク質は『カルレドキシン』と名付けられ、葉緑体内でカルシウムイオンの濃度に依存して抗酸化反応を進めることで光合成の効率を調整していることが判りました。タンパク質の構造解析と機能解析から、カルシウムイオンを結合した時だけ活性を示す構造的な理由を突き止めました。

今後、光合成の環境適応機構を詳細に解析することで制御タンパク質の改変指針を得る事が出来れば、光合成の人工的な最適化や将来的な光合成機能の強化につながる可能性があります。

 

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【本件に関する問合せ先】
大阪大学蛋白質研究所
教授   栗栖源嗣
TEL:06-6879-8604  FAX: 06-6879-8606
E-mail: gkurisu@protein.osaka-u.ac.jp