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■研究概要
 細胞は外部環境をどのように認識し、そのシグナルを伝えて対応しているのか?この問に答えるためには蛋白質や核酸、膜などの生体高分子間の特異的な相互作用(情報の取捨選択)を知る必要があります。我々は、生理条件下での立体構造決定や相互作用解析に優れるNMRを用い、生体高分子複合体の立体構造や相互作用に関する物理化学的な性質を決定することで、分子認識や外部環境応答の機構解明を試みています。

■主な研究内容

[構造生物学]
 細胞外の情報を細胞内のシグナルとして伝達する系で、かつ、大きな立体構造変化によって情報を伝達していると予想されている、蛋白質-蛋白質複合体の立体構造解析を行っています。解析に用いる蛋白質は、遺伝子組換え技術を用いた大腸菌などの大量発現系を利用して調製しています。

 蛋白質機能に関わる特異的な相互作用については、熱力学量をはじめとする様々な物理化学的な測定値と立体構造とを対応させ、変異体を用いて詳細に調べています。特異的な相互作用に関する情報は生命現象の解明のみならず、効率的な薬物設計を可能にします。そこで我々は蛋白質・核酸と薬物との相互作用解析にも取り組んでいます。


[手法開発]
 NMRは立体構造決定だけでなく、分子間相互作用の検出などにおいて非常に高い可能性を秘めています。研究室ではNMRを積極的に用い、分子間で形成される水素結合の直接的な検出や、アフィニティーカラム吸着条件下での蛋白質間相互作用の検出に成功してきました。現在、解析が困難であるとされている膜タンパク質を対象に、新たな構造解析法や相互作用検出法の開発に挑戦しています。

[研究分野]
1. 光シグナル応答(バクテリア及び植物の光センサー、花成)
2. 免疫応答・ストレス応答・小胞取込
3. 溶液NMR・固体NMR・光増感NMR・結晶NMR

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