発表論文

Press Release: 光合成の効率を調整するタンパク質、カルレドキシンを発見-光合成生物の酸化ストレスを減らす影の立役者-

大阪大学蛋白質研究所の栗栖源嗣教授らの研究グループは、ドイツ・ミュンスター大学のマイケル・ヒップラー教授らとの共同研究により、光合成の効率を調整するタンパク質を新たに発見し、その構造解析と、構造に基づいた機能解析に成功しました。

Press Release: 結晶を損傷しない新しいタンパク質結晶の輸送媒体を発見! ~タンパク質の結晶構造解析で新薬創生に一歩近づく

理研、京大、高輝度光科学研究センター、阪大蛋白研の共同研究グループは、X線自由電子レーザー(XFEL)施設「SACLA[1]」のX線レーザーを用いた「連続フェムト秒結晶構造解析(SFX)[2]」(1フェムト秒は1,000兆分の1秒)において、タンパク質結晶輸送媒体としてヒアルロン酸[3]が利用できることを発見しました。

Press Release: 間違いだらけの修復が、がんを引き起こす!? 放射線等によるDNA損傷修復の分子メカニズムを解明

細胞のがん化は、何がきっかけで始まるのでしょうか。 大阪大学蛋白質研究所の篠原美紀准教授の研究グループは、遺伝情報であるDNAが放射線で傷ついたときに活性化する本来の細胞機能であるDNA損傷応答システムが十分に機能しないと、DNAの傷は修復されるものの、元通りの情報にはならず間違いを残したまま傷だけを修復してしまうことを発見しました。

Press Release: パーキンソン病の新規治療法の開発に成功!ータンパク質ネクジンがミトコンドリア障害による神経細胞死を防ぐ

ミトコンドリアが傷つくことで、パーキンソン病における神経細胞死が引き起こされます。大阪大学蛋白質研究所神経発生制御研究室の吉川和明教授、長谷川孝一助教(研究当時)、同大学院医学系研究科神経内科学の望月秀樹教授の研究グループは、神経細胞内に存在するタンパク質のネクジンがミトコンドリアの働きを促進するタンパク質PGC-1α※4を安定化し、ミトコンドリア障害による神経細胞死を防ぐことを発見しました。

Press Release:生命現象を支える化学反応の真の姿を解明!ー地球の窒素循環を担う酵素の制御がSACLAとSPring-8の技術で可能に

    大阪大学工学研究科、高輝度光科学研究センターXFEL利用研究推進室、理化学研究所放射光科学総合研究センターによる国際合同研究チームは、X線自由電子レーザー(XFEL)施設SACLAを利用して、銅含有亜硝酸還元酵素の完全酸化型の立体構造を、銅原子の異常散乱効果を用いて世界で初めて決定し、プロトン共役電子移動の飯能紀行を解明することに成功しました。

Press Release:再生医療の鍵となる幹細胞の維持・増殖に必須なタンパク質の大量生産法を確立!

    大阪大学蛋白質研究所の高木淳一教授のグループは、ヒトを含むあらゆる多細胞生物の発生と組織形成に必須であるタンパク質、Wnt(ウィント)に血液中のタンパク質であるアファミン(別名αアルブミン)が結合することを発見し、これを利用してWntの全く新しい精製保存法を開発しました。Wntは細胞に作用してその細胞の運命を制御する分泌タンパク質であり、がんや骨粗鬆症を含む、様々な疾患に関わっていますが、通常の分泌タンパク質とは違って水に溶けず、したがって医療や研究の目的でこれを活性のある状態で調製することが至難の業でした。

Press Release:ヒトの健康に重要な染色体の末端領域の新機能を発見!”Shugoshin2″

《染色体末端領域の新たな機能の発見》 モデル生物である分裂酵母を用いて、生命維持に必須の役割を果たす「テロメア」と呼ばれる領域に隣接する「サブテロメア」領域に「シュゴシン(守護神)」と呼ばれる蛋白質が結合することによって、サブテロメアに存在する遺伝子群の発現が正常に維持されていることを発見しました。

“Most-downloaded Publication Award Q3 2015″を受賞!極低温ヘリウムガス循環による多次元高分解能固体NMRの高感度化

約30Kの極低温で、多次元高分解能固体NMRを約10倍高感度化する実験法を開発しました。従来は、高価な液体ヘリウムを気化させて実験を行っていたため、実用性が低く不安定であり、実験時間を要する多次元NMR法を極低温で行うことは困難でした。本研究では、ヘリウムを消費することなく、安定して極低温実験を行うプローブを開発し、蛋白質の多次元固体NMRに応用できることを実証しました。これは、DNP超偏極法とも組み合わせることで、NMR感度の10000倍の向上も可能になる画期的な発見です。本方法は、JEOL RESONANCE社と特許を取得しました。

塩基解像度での5-ヒドロキシメチル化部位の解析に、酸化反応を用いた新手法を開発しました。

生体内で、5メチルシトシン(5mC)は、ten-eleven translocation (TET)酵素により酸化され、5ヒドロキシメチルシトシン(5hmC) 、5-フォルミルシトシン(5fC)、さらには5-カルボキシシトシンになります。これらの酸化物は、DNAのメチル化を除去する過程に関与するといわれ、遺伝子発現制御にも関与すると考えられています。