発表論文

細胞移植に適した新しいヒト iPS 細胞の樹立・維持培養法の開発

大阪大学蛋白質研究所の研究チームは、京都大学 iPS 細胞研究所の中川誠人講師らと協力して、細胞移植治療に適した安全かつ高効率のヒト iPS 細胞の樹立・維持培養法を確立しました。この研究成果は、英科学雑誌「Scientific Reports」のオンライン版に1月8日づけで掲載されました。

どんな蛋白質でも可溶性発現させる融合タグを開発 ―アミロイド前駆体由来の”超酸性領域”が蛋白質の挙動を改善―

大阪大学蛋白質研究所および東京都臨床医学総合研究所の共同研究チームは、大腸菌をホストとした組み換え蛋白質の発現と精製を簡便にする新規な融合発現システム “FATT タグ” を開発しました。なお、本研究の成果は、米国雑誌「Protein Science」のオンライン版に4月29日付けで掲載されました。

植物の葉緑体に蛋白質を運び入れる分子装置を同定 ―陸上植物の進化の謎 解明に一歩―

大阪大学蛋白質研究所生体反応統御研究室の中井正人准教授および菊地真吾研究員、Jocelyn Bedard 研究員らの研究グループは、植物葉緑体の内包膜から、分子量約100万の新奇な蛋白質膜透過装置を単離精製する事に成功し、その全構成因子を同定しました。さらに、光産業創成大学院大学の井出徹教授、平野美奈子講師との共同研究で、単離したこの複合体を脂質二重層に組み込むと、運ばれる葉緑体蛋白質と相互作用する膜チャネルとして機能する事を証明しました。

ヒト多能性幹細胞(ES/iPS 細胞)培養用フィーダーフリー培養基材

大阪大学蛋白質研究所の研究チームは、ヒト多能性幹細胞(ES/iPS 細胞)をフィーダー細胞を使わずに培養できる新たな培養基材を開発し、これを用いて ヒト多能性幹細胞を安全かつ高効率に培養できることを京都大学物質–細胞統合システム拠点チームとの共同研究により明らかにしました。この成果は12月4日付けで Nature Communications 誌に発表されました。

光学顕微鏡と電子顕微鏡で同じ細胞を見ることに成功 ―「相関顕微観察法」により神経シナプスの真の姿に一歩近づく―

Higher-order architecture of cell adhesion mediated by polymorphic synaptic adhesion molecules neurexin and neuroligin(シナプス接着因子ニューレキシン・ニューロリギン複合体による高次細胞間接着構造の形成)
Hiroki Tanaka, Naoyuki Miyazaki, Kyoko Matoba, Terukazu Nogi, Kenji Iwasaki, and Junichi Takagi
http://dx.doi.org/10.1016/j.celrep.2012.06.009

Basement membrane assembly of the integrin α8β1 ligand nephronectin requires Fraser syndrome-associated proteins

大阪大学蛋白質研究所および科学技術振興機構の共同研究チームは、Fraser 症候群関連蛋白質 QBRICK が腎臓の発生に必須なインテグリン α8β1 のリガンドであるネフロネクチンの発現を調節していることを解明しました。なお、本研究の成果は、米国雑誌「Journal of Cell Biology」のオンライン版に5月21日付けで掲載されました。