機能構造計測学研究室

メンバー

教授 藤原 敏道
准教授  
助教 松木 陽

連絡先

電話番号 06-6879-8598
ファックス番号 06-6879-8599
メールアドレス
URL http://www.protein.osaka-u.ac.jp/biophys/bussei.html

研究概要

本研究室は核磁気共鳴(NMR)を用いて,タンパク質などの構造と機能を明らかにすることを目的にしている。NMR はタンパク質の働いている現場を原子の分解能で見ることができる。この特徴を生かして,分子構造を基にした生命の仕組みを解明する。具体的には,生体エネルギー変換,情報変換系における機能発現機構を研究している。これら系では,生体膜の関わる超分子システムであるなど蛋白質を含み,その分子間相互作用が重要な役割を担い、必ずしも今までの NMR が得意とする領域ではない。そこで、高分子量のタンパク質も解析できる先端的溶液 NMR 法、細胞にある膜タンパク質をも対象にできる固体 NMR 法やその超高感度化法の開発を,合わせて進めている。これに分子生物学的方法と計算機科学的方法を組み合わせることにより上述の課題に迫る。

fig.1_kinokozo
図1: 600 MHz NMR 超伝導マグネットと高出力テラヘルツ波光源である395 GHz ジャイロトロン。これらの装置によって達成される超偏極した核磁化は蛋白質の NMR 感度を大幅に向上させる。この DNP-NMR 分光計は蛋白研で開発された(文献 3)。
fig.2_kinokozo
図2: 1H-13C HSQC スペクトルと NMR が示す互作用するユビキチン-蛋白質 YUH1。ユビキチンと YUH1 はそれぞれリボンと表面表示で示した(1CMX)。ユビキチンの蛋白質発現後標識したメチル基をボールで示し,大きな化学シフト摂動があるものを赤で表示した。この方法で蛋白質試料調製が困難な蛋白質でも NMR で相互作用解析ができるようにした(文献1)。
fig.3_kinokozo
蛋白質固体 NMR スペクトルの自動解析法 RESPLS。 固体 NMR スペクトルはしばしば分解能が十分でない。PDBj や BMRB データベースに基づいたスペクトルシミュレーション法で信号帰属と二次構造解析を自動可能にした。これにより凍結乾燥状態でも解析ができるなど,より広範な状態の蛋白質を信頼性高く構造解析できるようになった(文献2)。

 

研究課題

  1. NMR による蛋白質の構造,相互作用,機能の解析
  2. 超分子系や細胞系の解析を目指す固体・溶液 NMR 技術の開発
  3. 超高感度 NMR 法の開発

発表論文

  1. Utilization of lysine 13C-methylation NMR for protein-protein interaction studies. Hattori Y, Furuita K, Ohki I, Ikegami T, Fukada H, Shirakawa M, Fujiwara T, Kojima C (2013) J. Biomol. NMR 55, 19-31.
  2. Secondary Structural Analysis of proteins based on 13C chemical shift assignments in unresolved solid-state NMR spectra enhanced by fragmented structure database, Ikeda K, Egawa A, Fujiwara T (2013) J. Biomol. NMR 55, 189-200.
  3. Helium-cooling and -spinning dynamic nuclear polarization for sensitivity-enhanced solid-state NMR at 14 T and 30 K, Matsuki Y, Ueda K, Idehara T, Ikeda R, Ogawa I, Nakamura S, Toda M, Anai T, Fujiwara T (2012) J. Magn. Reson. 225, 1-9.
  4. 14-3-3 proteins act as intracellular receptors for rice Hd3a florigen, Taoka K, Ohki I, Tsuji H, Furuita K, Hayashi K, Yanase T, Yamaguchi M, Nakashima C, Purwestri YA, Tamaki S, Ogaki Y, Shimada C, Nakagawa A, Kojima C, Shimamoto K (2011) Nature 476, 332-335.