Art. Nature, (2002), 1, 6-10.

ドリフターゼ

【Abstract】
 ドリフターゼはGag遺伝子からクローニングされた酵素蛋白質で、頭頂部にタライによる衝撃を受けた際、痛みを抑える生理的反応に関与している。ドリフターゼは5つの異なる構造ドメインが連なった特有の複合ドメイン構造をもち(Fig. 1)、N末端側からイカリヤ、ナカモト、ブー、カトウ、シムラドメインからなる1。TBSバッファー中では8時になるとイカリヤドメインの下唇が突出し「8時だよ、全員集合〜」のかけ声が発せられ、全ドメインが活性化状態になる。これらドメインの役割を解明するため、各構造ドメインの分離および解析を行った。

 イカリヤ/ナカモト/ブードメインは、強固なカミナリクラスターを形成しており分離できなかった。カトウ/シムラドメインに特異的に作用するhexa-imino-geranyl diamine capillary electrophoresis (HIGEDANCE)で処理後、カトウ-シムラドメイン間のペプチド結合をヘンナオジ酸で加水分解することで、シムラドメインを単離することに成功した(fig.2: シムラウシロ法)。シムラドメインを核磁気共鳴法により立体構造を決定し、緩和解析したところ、フレキシブルなループ部分がフリップしていることが示唆され2、アイーンアームと命名された(Fig. 3)。ドリフターゼの機能にはシムラドメインが必須であるが、古細菌のドリフターゼにはアイーンアームが欠失している(アライドメイン)。このことからシムラドメインは進化的には比較的新しく、後からドメインスワッピングにより爆笑酵素としての機能が完成したと考えられる。

【Fig. 1】
ドリフターゼのドメイン構造.
driftase1.gif

【Fig. 2】
シムラウシロ法によるシムラドメインの単離.
shimurausiro.gif
【Fig. 3】
シムラドメインの立体構造.
driftase2.gif
【References】
1. Hagihara, Y., Hong, D.-P., Hoshino, M., Enjyoji, K., Kato, H. & Goto, Y.
Biochemistry (2002), 41, 1020-1026.
Aggregation of β2-glycoprotein I induced by SDS and lysophospholipids

2. Hoshino M, Hagihara Y, Nishii I, Yamazaki T, Kato H, Goto Y.
J Mol Biol. (2000), Dec 15;304(5):927-939.
Identification of the phospholipid-binding site of human β2-glycoprotein I


本論文はフィクションであり、登場する理論、方法、結果等には一切責任を持てません。

前田正洋
大阪大学・蛋白質研究所・蛋白質溶液学部門
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