Last Modified : 2020/02/10
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電顕単粒子解析の講習会用データと資料

低温電子顕微鏡単粒子解析を行う人材の育成のためのデータや資料をまとめたページです。

電子顕微鏡の単粒子解析で、高分解能の3Dマップを得るためには、大量の2D電顕画像が必要です。 そのデータサイズは非常に大きく(100GB-10TB)、ダウンロード/処理計算に長い時間がかかるため、 授業や講習会でそのまま使うのは大変です。 そこで、EMPIARに入っている電顕画像から、質の高い画像を少数選ぶことで、 少ないデータ量/計算時間で、比較的高い分解能が得られる画像セットのデータを用意しました。 また、こうした単粒子解析に標準的に用いられるソフトウエアRelionで、この講習会データを解析するための、詳細な手順書も準備しました。

単粒子解析の練習、講義、講習会などに自由にお使いください。

電子顕微鏡単粒子解析 1/100 講習会用データ(apo ferritin)

日本電子CRYO ARM 300で撮影されたapo ferritinの電顕画像 EMPIAR-10248(145.9 Gbyte) を、画像処理すると、超高分解能1.54Åの3Dマップ( EMD-9865を得ることができます。 元の2D電顕画像は145.9Gbyteあります。これを1/100の1.7 Gbyteに減らした講習会用データ [EMPIAR-10248_tutorial.tar] を作りました。この画像データからでも、分解能2.85Åのマップまでは作成することができます。
全データ 講習会用縮約データ
EMPIAR-10248 EMPIAR-10248から選んだ講習会用データ

[EMPIAR-10248_tutorial.tar]

ファイルサイズ 145.9 Gbyte 1.7 Gbyte
画像枚数 50 frames x 971 files 25 frames x 20 files
3D map EMD-9865
分解能(Å) 1.54 2.84
計算時間 4GPUで1週間以上 2GPUで1時間半
EMPIAR-10248には、 ※50フレームの動画のTIFF画像が971ファイルが含まれており、全部で145.9 Gbyte。 講習会用のデータ [EMPIAR-10248_tutorial.tar] は、971個のTIF画像のうち、20個だけを選び、さらに50フレーム中、前半の25枚だけを選んで 作られています。データサイズは1.69 Gbyteまで減ります。

計算結果も入ったファイル

以下のファイルには、Relion3.1による計算結果のデータが全て入っています。

[EMPIAR-10248_tutorial_precalculated_results.tar.gz] (7.35 GB)

画像処理実習の手順のスライド(apo ferritin)

以下の資料には、 講習会用画像データ [EMPIAR-10248_tutorial.tar]を プログラムRelion3.1 で処理する手続きが書かれています。 2GPUマシンを用いれば、全行程を半日ほどで終わらせることができます。 計算時間自体は、1時間半ほどですが、マニュアルピッキングなどの手作業に時間がかかります。


このプロジェクトは、 医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE) 「タンパク質構造解析のハイスループット化へ向けた装置開発(代表機関:日本電子株式会社) によって、サポートされています。