JST ASPIREによる日本-英国共同研究「エンジニアリングバイオロジー領域」において、岡田研究室の課題(細胞運命決定のデータ駆動型マルチスケールエンジニアリング)が令和6年度新規課題に採択されました。本共同研究は、英国研究技術革新機構(UKRI)傘下のバイオテクノロジー・生物科学研究会議(BBRSC)との合意に基づき、エンジニアリングバイオロジーの基礎と横断的技術に焦点を当て、日英の研究者が連携して国際競争力のある課題に取り組むものです。
細胞は、環境からの情報を感知し、シグナル伝達経路を通して、生存や増殖などの細胞運命を決定します。しかし、現在のシグナル伝達研究は、それぞれの経路を個別に解析する還元論的アプローチが主に用いられており、他の異なるシグナル経路や転写・翻訳を含む細胞制御の複雑さを理解できずにいます。細胞運命ネットワークの理解には、より総合的なアプローチが必要です。本共同研究では、細胞生物学、計算生物学、合成生物学の専門家からなる日英の国際コンソーシアムを形成し、この問題の解決に当たります。細胞内シグナル経路および転写・翻訳制御における分子、細胞回路、細胞間コミュニケーションの再設計を行い、データ駆動型の数理モデリングを組み合わせ、細胞運命のデザインとその制御の理解を目指します。また、日英の研究者が協力し、生物工学における次世代の異分野融合研究を牽引する研究者およびリーダーを育成します。
岡田 眞里子
大阪大学蛋白質研究所
細胞システム研究室
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古賀 信康
大阪大学蛋白質研究所
蛋白質デザイン研究室
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戸田 聡
大阪大学蛋白質研究所
細胞機能デザイン研究室
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黒田 真也
東京大学大学院理学系研究科 生物科学専攻
黒田研究室
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齊藤 博英
東京大学 定量生命科学研究所
RNP生命工学研究分野
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小長谷 有美
理化学研究所生命機能科学研究センター
定量的細胞運命決定研究チーム
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Richard Bayliss
Faculty of Biological Sciences
University of Leeds
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John Ladbury
Faculty of Biological Sciences
University of Leeds
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Josephina Sampson
Faculty of Biological Sciences
University of Leeds
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Neil McDonald
Signalling and Structural Biology Laboratory
The Francis Crick Institute
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Katrin Rittinger
Molecular Structure of Cell Signalling Laboratory
The Francis Crick Institute
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Louise Walport
Protein-Protein Interaction Laboratory
The Francis Crick Institute
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Alexis Barr
Institute of Clinical Sciences
Imperial College London
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Reiko Tanaka
Biological Control Systems Laboratory
Imperial College London
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