ウイルスの構造生命科学研究

イネ萎縮ウイルス(RDV)やクロレラウイルス(PBCV-1)など,様々なウイルスの構造生物学研究を進めています.

fig1

図1. RDVの細胞への感染

RDV は,植物と昆虫という異種宿主間を自由に往来し,変化に富んだ宿主認識・受容誘導機構を持つ植物レオウイルスです.RDV を始めとする植物レオウイルスを対象に,ウイルスの宿主細胞への吸着,侵入,複製,細胞内移行,排出に至る全過程を原子レベルで明らかにし,植物レオウイルスのライフサイクルの解明を目指しています.本研究で得られる成果は,宿主環境も含めたウイルス増殖機構を原子レベルで明らかにする革新的なものであるとともに,生物防除ワクチンや抗ウイルス剤の創製などの応用につながることも期待されています.

 

 

 

 

fig1

図1. PBCV-1の電顕像

PBCV-1 は,分子量10 億,直径約200Å の巨大なウイルスです.X線結晶構造解析の限界に挑む構造解析を目指した研究を進めています.

 

 

 

 

 

 

Reference

  • A. Nakagawa et al., Structure, 11, 1227-1238 (2003).