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教授からのメッセージ

当研究室の研究テーマや興味の中心は「研究内容」のページを見ていただければわかりますが、私の研究 に対する態度は以下の様なものであることを参考にしてください。


楽しむためにサイエンスをやる

「何を研究するべきか?」についてはすべての研究者がそれぞれの哲学を持っていますが、私が目指すも のは、人が見て(聞いて)「こいつはすごい!」とエキサイトする科学です。そしてそれはとりもなおさ ず、自分がおもしろくてたまらなくなるような研究です。最近、世の中の役に立つ研究をやれ、というこ とが盛んに言われますが、優れた研究者でも、自分が今やっている研究が将来どう役立つかなど、わから ないものです。それなら我々はなにを指標に進めばよいのか?結局自分のinstinctを信じ、とことんまでサ イエンスを楽しむ以外にありません。あとは野となれ・・・と言ったら無責任ですが、それが科学という ものをここまで引っ張ってきた原動力であると信じます。


「腕」を磨く

もう一つ大切にしたいのが「腕」です。蛋白質の研究は、試験管の中の蛋白質のわずかな濁り、スペクト ルの微妙な肩、クロマトピークのちょっとした挙動などから、蛋白質が語りかけてくる無言のメッセージ をいかに理解するかが成功を左右します。実験科学であるbiologyにとって、実験の「腕」は研究遂行能力 の中で大きな大きなウエイトを占めます。もちろん手先の器用さだけが研究の「腕」ではありません。計 画性、分析力、判断の正確さ、手を抜く場所の見極めかたなどを身につけて、研究者としての第一歩を歩 み始めて欲しいと思います。


常にsimple mindを

生命科学はどんどん細分化・専門化して、第一線の研究者にすら自分と少し離れた分野のことはさっぱり わからないことが多くなっています。ましてやそれを一般の人に説明するのは至難の業です。しかし、難 しいことを優しくわかるようにするのが本来のサイエンスです。理想は"gramma science"、すなわち「おば あちゃんに説明してもわかる」こと。そのためになるべく幅広い分野の研究者との交流を持つこと、そし てもっとも少ない言葉で生命現象を語る能力を身につけることを心がけています。



【教授プロフィール】

J. Takagi
高木 淳一 Junichi Takagi, Ph.D.
出身地:神奈川県横浜市
生年月日:1962年11月5日





学歴抜粋

昭和56年3月 神奈川県立横浜翠嵐高校卒業
昭和56年4月 東京工業大学理学部化学科入学
昭和60年3月 同大学卒業
昭和60年4月 東京工業大学大学院理工学研究科修士課程化学専攻入学(指導教官:稲田祐二教授)
平成2年 同大学院博士後期課程修了 (指導教官:斎藤佑尚助教授)、理学博士、
学位申請論文タイトル:Identification and characterization of a collagen-binding glycoprotein from platelets

職歴

平成元年 日本学術振興会特別研究員(DC)
平成2年 東京工業大学生命理工学部助手
平成7年12月より6ヶ月間
日本学術振興会海外短期派遣研究員米国サンディエゴ、スクリプス研究所
平成10年 文部省長期在外研究員(乙)、米国ボストン、ハーバード大学医学部
平成12年 ハーバード大学医学部講師
平成14年 ハーバード大学医学部助教授
平成15年4月- 大阪大学蛋白質研究所教授



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