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ACHIEVEMENTS研究成果

ACHIEVEMENTS

研究成果

プレスリリース

2020.05.11

次世代制汗剤開発、発汗機能障害、汗腺再生の研究に使用できる 長期培養が可能なヒト汗腺の筋上皮細胞の樹立に成功

大阪大学大学院薬学研究科 先端化粧品科学(マンダム)共同研究講座 の岡田文裕招へい教授、蛋白質研究所寄附研究部門の関口清俊教授の研究グループは、ヒト汗腺筋上皮細胞の不死化による細胞株の樹立に成功しました。


ヒト汗腺を構成する細胞の内、筋上皮細胞は汗腺の収縮を司る細胞であり、また汗腺の機能を維持する幹細胞としての機能もあります。このヒト汗腺筋上皮細胞の機能を制御する成分を同定できれば、新しいアプローチの制汗剤の開発、更には多汗症や熱中症の予防法、治療法の開発にも繋がります。それには多くのヒト汗腺筋上皮細胞が必要ですが、これまでのヒト汗腺細胞の細胞株はヒト汗腺筋上皮細胞の性質を保持していませんでした。
本研究グループはこれまでヒト筋上皮細胞の性質を短期的に維持する方法を確立しており(2016 年10 月27 日付ニュースリリース参照)、今回この手法をさらに応用して不死化遺伝子を導入することで長期の培養が可能な不死化ヒト汗腺筋上皮細胞(immortalized human Eccrine sweat gland Myoepithelial Cell < iEM cell>)の樹立に成功しました。
この成果により研究が加速することで、次世代制汗剤の開発や多汗症や熱中症の予防法、治療法の早期確立、あるいは汗腺の再生技術の確立に繋がることが期待されます。

 

■問い合わせ先

大阪大学 蛋白質研究所 マトリクソーム科学(ニッピ)寄附研究部門
寄附研究部門教授 関口 清俊(せきぐち きよとし)
TEL:06-6105-5935   FAX: 06-6105-5936
E-mail: sekiguch[at]protein.osaka-u.ac.jp

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