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研究成果

プレスリリース

2021.01.08

マンダムと大阪大学大学院薬学研究科との共同研究によって可視化に成功した 汗腺の三次元構造が解剖学の世界的定番の教科書である 「Gray’s Anatomy」に掲載 ―熱中症や多汗症の診断や治療、汗腺組織の再生の応用に期待―

大阪大学大学院薬学研究科 先端化粧品科学(マンダム)共同研究講座の岡田文裕招へい教授、蛋白質研究所の関口清俊寄附研究部門教授、大学院医学系研究科の種村篤講師、室田浩之准教授(現在 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 教授)、片山一朗名誉教授の研究グループはこれまでヒト汗腺の三次元構造を可視化することに成功しており(2017 年6 月22 日付け大阪大学研究専用ポータルサイトResOU を参照ください。)、今回この成果が解剖学の世界的定番の教科書である「Gray’sAnatomy(42nd edition)」に掲載されました。

人体の構造が理解できる解剖学は、13 世紀に医学教育に必要な科目として重要性が認められ、診断学や外科治療など近代の医学の発展に極めて高い貢献をしてきました。このような解剖学分野において、1858 年初版の「Gray’s Anatomy」は、医学生が医師になるための解剖実習の理解の助けとなるべく出版されたといわれています。初版発売から160 年以上経った今日でも、最も権威のある解剖学の定本として、また医学・解剖学を志す人の教科書として、世界中で多くの医学関係者に読まれています。
今回、2020 年10 月発行の「Gray’s Anatomy」(全7 章で構成)の出版社から依頼を受け、ヒト汗腺の詳細な構造と汗の供給源である血管の構造について新たに可視化した画像を、第1 章の中の「皮膚」パートに掲載する運びとなりました。

この成果により汗腺の構造が深く理解されることで、次世代型制汗剤の開発にも役立つだけでなく、将来の熱中症や多汗症の解明や治療、医療の発展に役立つと期待されます。

  • 【研究成果のポイント】
  • ・2017 年6 月に発表した共同研究成果である汗腺を構成している細胞の構造や形、発汗の際に汗の 供給源となる血管構造の可視化画像が、「Gray's Anatomy」に掲載された
  • ・「Gray's Anatomy」は、解剖学の教科書として世界的に定番のもの
  • ・本研究成果が医学書に掲載され汗腺機能についての理解が深まることで、多汗症・熱中症などの 発汗機能障害の診断法や治療法の開発、汗腺組織の再生が期待できる

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